レンジフォワードとリスクリバーサルとは

レンジフォワードとリスクリバーサルとは

輸出企業や機関投資家が好んで利用するオプション戦略で「レンジフォワード」というものがあります。これは円高リスクをヘッジするためにドルプットオプション(ドルを売る権利)を買う一方で、そのプレミアム(オプション料)を軽減するために、ドルコールオプション(ドルを買う権利)を売却するというものです(ドル円の場合です)。多くの場合、プレミアムがちょうど相殺されてゼロになるように行使価格を調整するため、「ゼロコストオプション」とも呼ばれています。

 

アメリカのウォール街

 

たとえば顧客が80円のドルプットを買い、85円のドルコールを売る場合を考えてみましょう。行使期日のスポットレートがドルプットの行使価格80円より円高・ドル安であれば、顧客はドルプットオプションを行使し、80円でドルを売ることができます。逆に行使期日のスポットレートがドルコールの行使価格85円より円安・ドル高であれば、顧客は銀行から85円のドルコールを行使され、85円でドルを売らなくてはなりません。

 

一方80円から85円の間では双方ともオプションを行使しないので、顧客は実勢でドルを売ることになります。ちょうど携帯電話のパケット代(ダブル定額)のように、下限と上限があり、相場がどう動こうともその間のレンジでドルを売ることになるので、レンジフォワードと呼ばれているわけです。下限である80円を「保証レート」、上限の85円を「縛りレート」と呼ぶこともあります。

 

ドル円の場合、輸出企業や機関投資家によるドルプット買い・ドルコール売りの「輸出型レンジフォワード」が恒常的に組まれているため、通常はドルプットのほうが品薄となり、ドルコールより割高に値付けされます。この割高の度合いを示すのが、「リスクリバーサル」という指標で、ボラティリティーのベースで高いほうから安いほうを引いて算出します。

 

リスクヘッジ

 

たとえば1か月のドルプットのボラティリティーが10.5%、ドルコールのボラティリティーが10.0%とすると、「リスクリバーサルは0.5%、ドルプット(円コール)オーバー」というように表現します。リスクリバーサルは、市場の相場観が偏るほど拡大する傾向にありますので、市場のセンチメントや方向性の強さを計る指標としても非常に有用です。ブルームバーグ(有料サービス)が集計してデータを公表していますが、転載しているサイトもあるので、検索などしてみてください。このようなデータです。↓
http://mpse.jp/tkymail/c.p?12c6n1S1JBl

 

ちなみにドル円のリスクリバーサルは、最近の円安傾向を受けて縮小しており、現在は昨年12月以来最低となっています。市場の根強い円高期待もようやく緩和されつつある証左と言えるでしょう。

 

なお、上記では80円-85円のレンジフォワードを例にとりましたが、これに近いレンジフォワードは実際に市場でも非常に多く組まれたと思われます。ドル円が史上最安値の80円付近を割れれば円高が加速することは必至の情勢でしたから、輸出企業や機関投資家は80円のドルプットを買って最悪に備えたはず。これをゼロコストにするには最低でも84-85円のドルコールを売る必要があったからです。

 

また84-85円は多くの輸出企業の想定レートであることから、担当者の頭にはこのレベルで売れれば十分採算に合うという意識もあったでしょう。このまま相場が84-85円を超えてくると、ドルコールオプション行使により輸出企業の予約カバー率が急上昇し、ドル売り圧力(余力)が一気に低下する可能性もあると思います。

本日の新興市場は、中東情勢への警戒感が燻るなか神経質な展開となり そうだ。ただし、主力のネット関連株に対する関心は高く、利益確定売り に押される局面では、引き続き、押し目買いの動きが期待されよう。また、 本日はマザーズ市場へ駅探<3646>が新規上場となる。人気の根強いマザーズ 上場のモバイルコンテンツ案件、アプリ関連としての位置付け、公開規模の 小ささなどを考慮すると初値は人気化することが予想され、関心が一段と 新興市場へと向かう可能性もありそうだ。為替相場でドル高円安になると株式市場の出来高も伸びそうだが、FXの売買代金のほうが増加するであろう